リトラスのトラック形状用語集

アイコン
検討中
MENU
Truck Shape

トラック形状用語集

Q. ダンプとは?

ダンプは荷台を傾けることによって積み荷を降ろすためのトラックで、最も一般的なトラックの代表です。但し、一概にダンプといっても様々なサイズや種類があります。 サイズの違いは一度にどれだけの荷物を運びたいか、運ぶ距離はどれくらいなのかなどによって決められます。
例えば、大型ダンプは、一般的に総重量が20t以下のダンプの事を言い、一方で、総重量が8t以下のダンプを中型ダンプ、積載量が2t、3tのダンプを一般的に小型ダンプと呼びます。大型ダンプは一度に多くの土砂を運ぶことが出来ますが、車両が大きいため広い土地の埋め立てや造成工事または接続道路などの広く大型車でも侵入できる工事現場に制限されます。
一方で、中型ダンプと小型ダンプは1回に運べる量は少量ですが、大型車の車体が入らない現場や市街地の工事及び夜間工事などで活躍します。

ダンプの種類

1. 土砂禁ダンプ

通常のダンプは土砂(比重1,0)を積むことを前提として積載量を㎥計算された荷箱サイズとなりますが、そのサイズを少しでも超えると土砂禁となります。土砂禁ダンプで運ぶ品物は、比重が1,0以下となりますので軽量なチップや牧草、たい肥などです。

2. 重ダンプトラック

大型ダンプの中でも一般公道を走行するダンプカーの積載量に関しては、車両総重量が25tまでと決められております。しかし、それ以上の重さのものを運びたいという要望に対応するために、重ダンプトラックと呼ばれるトラックもあります。一般道以外である鉱山の採掘現場などで稼働している重機メーカーが製作するダンプでは、積載量が20tと40tのダンプカーがあります。海外製のダンプカーは、さらにそれ以上の積載量を運搬できるダンプがあります。最近は、運転を無人化してラジコンでダンプカーを操作している現場もあります。

3. Lゲートダンプ(Fゲートダンプ)

ダンプのテールゲートがLの字型になっているダンプをLゲートダンプと呼びます。ゲートを開いた際にFlat(平たく)になる事からFゲートダンプとも呼ばれています。通常のダンプと違い、ゲートが平たくなるため、砂だけではなく、大きめの石などがあった際にも詰まる事なくスムーズに積載物の搬出が可能となります。

4. セーフティダンプ(ローダーダンプ)

後方に積載物を排出できるダンプカーの機能だけでなく、荷台を後ろにスライドさせて荷を積み下ろしできるセーフティローダーの機能が付いたダンプをセーフティダンプと呼びます。スライド機能が付いているため荷が土砂などだけに限らず、小型の建機を載せて運搬ができます。

5. リヤダンプ、サイドダンプ、三転ダンプ、リフトダンプ

ダンプから荷を排出する際の排出方法によっても呼び名が変わります。最も一般的な後部より積載物を排出するダンプをリヤダンプと呼びます。横に傾ける事によって荷を排出するダンプをサイドダンプと呼びます。横からも後ろからも積載物を排出することができるダンプを三転ダンプと呼びます。

6. 駆動方式の違い

大型ダンプカーの多くは2デフと呼ばれる駆動方式(6×4)で動いている車両です。一方、1デフと呼ばれる(6×2)ダンプカーもあります。駆動軸が2軸と1軸では、得意とする分野が違います。2軸であれば整地されていない道路でも問題なく走ることができます。一方で1軸では悪路の場合、止まってしまうことがあります。しかし1軸であれば車両の総重量が軽いため、積載量が増えます。また、燃費も良くなるため高速道路での走行など長距離での移動の際には経費削減に貢献します。

7. 過積載の注意

大型ダンプを使っていても、それ以上に運搬物の数が多いという状況は多々あります。そんな状況で、ドライバーの人材不足などにより、何度もダンプを往復させられない、経費削減のために一度に運ぶ量を増やしたいなどの理由から違法とは分かっていながら過積載を行っている業者が存在します。しかし、そもそも過積載は、何が問題なのでしょうか。

過積載による問題

過積載を行ってはいけない主要因の一つとして、道路の損傷があげられます。一部のデータでは規定を超える積載を行っての道路の損傷は数千倍もの損傷になるというデータが出ています。また、もう一つの大きな要因としては、交通事故があげられます。積載を増やすという事は元々安全な設計にされていた基準以上に車両に負荷をかけるという事ですので、車両の部分、部分の劣化が早まります。結果として、タイヤの破裂、ブレーキ性能の低下などを起こし、事故を起こすこととなります。罰則として事業者へは1度目は指導、事故を起こして1年以内の2度目以降は使用制限処分、ドライバーへは点数の減点、過積載の重さによっては免停処分が下される事もあります。また過積載の交通事故によって死亡事故に至るケースも発生しており、懲役刑を受けるケースも発生していますので、安易に過積載を行わないよう注意が必要です。